Foovo Deep

電気刺激で動く培養ウナギを確認──北里大×阪大の研究チーム、細胞性魚肉研究で新成果

合計約1000㎠の培養基質(A3用紙程度の面積)で培養したニホンウナギ筋芽細胞(JEM1129)より作製した「ウナギかまぼこ」/ゲル化を確認(池田大介准教授提供)

 

培養肉など細胞性食品のガイドライン整備が国内で進む中、細胞性ウナギの研究で新たな進展が発表された。

北里大学海洋生命科学部の池田大介准教授は先月27日、お魚たんぱく健康研究会が「Wellness Tokyo 2025」で開催したセミナーで、大阪大学大学院薬学研究科・久保純助教らとの共同研究により、培養したウナギの筋線維が電気刺激に対して収縮したと報告した。

「電気で動いたことで、ウナギ筋芽細胞を培養したものが筋肉であることを確かに示せました」

北里大学はこれまでに自発的に不死化したウナギの筋芽細胞株樹立に成功しており、昨年8月には東京都立産業技術研究センターの岸野恵理子博士との共同研究で、3種類のウナギ脂肪前駆細胞株の樹立にも成功している。

「脂肪滴を蓄える細胞を作り出すことができましたので、筋肉細胞と組み合わせれば、脂がのった蒲焼きも夢ではありません」と池田准教授は話す。

天然漁、養殖漁の次の選択肢:細胞性魚肉

池田大介准教授 Foovo(佐藤あゆみ)撮影

細胞培養による魚肉開発には、天然資源と養殖の双方を部分的に代替し得るという点で、二重の代替性があると池田准教授は指摘する。魚資源の枯渇リスクを避けられるほか、寄生虫や重金属の懸念のない安定生産、旬に左右されない通年供給、地政学的リスクへの備えなどのメリットがある。

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

関連記事

アイキャッチ画像は池田大介准教授提供

 

関連記事

  1. イート・ジャストが中国ファンドから約34億円を調達、代替卵JUS…
  2. Zero Cow Factoryが約5.2億円を調達|カゼインタ…
  3. ShiruがAIプラットフォームで開発した最初の製品「OleoP…
  4. 中国で植物性食品の新たな団体標準づくりが始動、標準整備の強化へ
  5. GOOD Meatが培養肉生産に無血清培地を使用する認可をシンガ…
  6. 代替肉のネクストミーツが新潟に代替肉の自社工場を建設、2022年…
  7. 培養マグロを開発するWanda Fishが約10億円を調達
  8. 精密発酵でラクトフェリンを開発する米De Novo Foodla…

おすすめ記事

米Friends & Family Pet Food、シンガポールで培養ペットフードの認可を取得

Joshua Errett氏 出典:Friends & Family Pet Food米…

ネスレ、精密発酵由来ヒトラクトフェリンのHelainaと複数年提携|Perfect Dayに続く動き

出典:Helainaネスレは、精密発酵スタートアップのHelainaと複数年にわたる戦略的提携を…

えんどう豆由来の代替ミルクを開発するSproudが約6.8億円を調達

えんどう豆を主原料に代替ミルクを開発するSproudが480万ポンド(約6億8千…

培養肉など細胞性食品のガイドライン議論が国内で進展──昨年11月の検討開始から制度設計の骨格が見え始める【国際会議レポート】

会場の様子(別セッションの様子) Foovo(佐藤あゆみ)撮影2025年11月19日追記(事業者…

オーストラリアのEden Brew、精密発酵カゼインで豪・ニュージーランド初の申請へ

出典:Eden Brew精密発酵でカゼインを開発するオーストラリアのEden Brewは、オース…

オランダのUpstream Foods、植物シーフード向上のためサーモンの培養脂肪を開発

細胞由来・植物由来の代替肉や代替魚の開発が世界的に進む中、本物ならではの風味を補…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

精密発酵・定期動向レポート発売のお知らせ

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

会員サービスFoovo Deepのご案内

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP