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アメリカが培養肉販売を承認|GOOD Meat、UPSIDE FoodsがUSDAの認可を取得

出典:GOOD Meat

2026年7月5日更新

アメリカの培養肉企業2社がついに、米国当局から培養肉の販売許可を取得した。

GOOD Meat(イート・ジャストの培養肉部門)、UPSIDE Foodsの二社は米国農務省(USDA)の検査証書(Grant of Inspection, GOI)を取得し、アメリカで培養肉を市場投入するための最終ステップをクリアした。

2020年12月にGOOD Meatがシンガポールで培養肉を販売してから2年半、培養肉が第2の市場であるアメリカでも販売を認められたこととなる。

GOOD Meatの培養肉は、全米で30を超えるレストランを運営するシェフJosé Andrés氏のワシントンのレストランで最初に提供される(レストラン名は現時点では非公開)。UPSIDE Foodsの培養肉は、サンフランシスコのレストランBar Crennで提供された後、一部のレストランで通じて数量限定で販売される。

培養肉の躍進:米国当局が培養肉の販売を承認

出典:Upside Foods

2022年11月、UPSIDE Foodsは世界で初めてアメリカ食品医薬品局(FDA)から培養鶏肉の安全性について「異議なし」のレターを受け取った。今年3月にはGOOD Meatも「異議なし」のレターを受け取った。

アメリカでは、培養魚はFDA単独の規制を受けるのに対し、培養肉はFDAとUSDAの規制を受ける。このため二社が培養肉を販売するには、FDAの安全性審査をクリアした後、USDAの認可を得る必要があった。

培養肉のプロセスをまとめると、①FDAの安全性審査(異議なしレター)、②USDAの表示認証、③USDAの検査証書(GOI)の3ステップをすべてクリアしなければならない。

二社は今月、USDAから培養鶏肉の表示認証を取得し、残るプロセスは③のGOI取得のみとなっていた。GOI取得は、二社の培養肉が鶏肉製品の安全性と表示に関するUSDAの規制に準拠していることを証明したことを意味する。

一連のプロセスを経て、GOOD Meat、UPSIDE Foodsはアメリカで培養肉を製造、販売できるようになった。

UPSIDE Foodsは同社工場EPICで製造した99%以上培養鶏細胞を使用した鶏肉製品を販売する。

GOOD Meatは、カリフォルニア州アラメダにある同社工場に加え、同社の受託製造パートナーであるJOINN BiologicsもGOIを取得したと発表した。

培養肉業界の現状

出典:GOOD Meat

今回の販売認可を受けて、気になるのは今後の動向だろう。

現在、培養肉の販売認可を取得しているのはGOOD Meat(シンガポール・米で認可取得)、UPSIDE Foods(米で認可取得)の二社だけだ。

シンガポールの経過を見る限り、しばらくの間はアメリカでも、培養肉は高級レストランなどに供給が限定され、一般に普及するのはまだ先になると予想される。

シンガポールではデリバリー、精肉店、レストランで提供されているが、今年提供を開始したHuber’s Butcheryでは、毎週木曜日の提供に限定され、予約もすぐに埋まるなど、培養肉はまだ身近とは言い難い状況だ。

しかし、シンガポール、アメリカともに工場の建設が進んでいる。イスラエル企業BELIEVER Meatsはアメリカ、ノースカロライナ州ウィルソンに培養肉工場を建設している。この工場が完成すると年産約1万トンとなり、1日あたりの生産能力は27トンとなる。工場は2024年第1四半期の稼働を予定している。

同社は2021年の時点で、FDAと2年にわたって協議していたため、アメリカで次に認可を取得する可能性が高い企業だ。

出典:Upside Foods

シンガポールには世界で最初に培養肉製造認可を取得したEsco Asterがあり、モサミート、Meatable、Seawith、アレフ・ファームズなどパートナーシップを締結する培養肉企業が増えている。シンガポールに流通しているGOOD Meatの培養肉もEsco Asterの施設で製造されている。

Esco Asterは現在、年産400~500トンの新しい培養肉工場の建設を予定している。GOOD Meatも昨年6月からシンガポールで培養肉工場を建設しており、2023年第1四半期の開設を予定していた。開設した情報は正式に発表されていないが、リンクトインの情報から開設は近いと思われる。

シンガポール、アメリカに続き、オーストラリアでも培養肉販売は近い。

オーストラリアの培養肉企業Vowは昨年、年間30トンの培養肉を生産できる工場を開設し、今年シンガポールの高級レストランで販売する計画を発表した(販売は未発表)。

Vowはオーストラリアでも申請を完了している。オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は今年2月、Vowが申請した培養ウズラ肉の審査を開始したことを発表した。この審査には約12ヵ月かかるとFSANZは言及しており、2024年にはオセアニアで培養肉がデビューするかもしれない。

培養肉業界悲願の米国販売認可が達成されたことで、今後の培養肉業界からますます目が離せない。

 

参考記事

History Made: UPSIDE Foods Is Approved to Sell Cultivated Meat in the U.S. Following Completion of Final USDA Regulatory Step

GOOD Meat Gets Full Approval in the U.S. for Cultivated Meat

 

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アイキャッチ画像の出典:GOOD Meat

 

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