ベルギーのマイコプロテイン企業Naplasolが、スウェーデンのMycorenaを買収することを発表した。
Mycorenaが今年7月、財政難のために倒産申請を発表してから約1ヶ月、VEOSグループ傘下のNaplasolがMycorenaを買収することが決まった。
Naplasolは買収により、マイコプロテインの製品ポートフォリオを強化し、ベルギー、ブレーにある生産施設でMycorenaのマイコプロテインPromycを生産する予定だとしている。
ベルギーのマイコプロテイン企業NaplasolがMycorenaを買収
VEOSグループは1974年設立のベルギーの動物タンパク質メーカーで、5カ国8箇所に生産拠点を構える。発酵タンパク質に特化したNaplasolは同グループ傘下の企業として2020年に設立された。
VEOSグループの共同CEO(最高経営責任者)であるWim Slee氏は、「NaplasolもMycorenaも同分野で活躍しており、将来的にメリットとなる補完し合う知識と製品を有しています。私たちはマイコプロテインの将来性を確信しており、Mycorenaの物語を継続できることを誇りに思います」と述べている。
Mycorenaは欧州の代表的なマイコプロテイン企業として、農業廃棄物のアップサイクルで2021年からEUとの共同プロジェクト「LIFE RR:FOOD」を実施したり、菌類由来の代替脂肪、代替バターを開発したりするなど、先進的な取り組みを展開してきた。
同社は2021年にスウェーデンで限定販売を実現、2022年にはPeas of HeavenやRebl Eatと提携してマイコプロテインPromycを使用したパテやサンドイッチを発売。昨年6月の時点で同社は欧州6カ国に進出していたが、今年7月に財政難により倒産申請を発表した。
Mycorenaは2022年11月に発足した菌類タンパク質協会(the Fungi Protein Association:FPA)の創設メンバーでもあり、Naplasolも後にFPAに参画している。
Mycorenaの共同創業者兼CEOであるRamkumar Nair氏は、「VEOSグループの強力な産業的知見のもと、Mycorenaが今後も成長していくことを期待しています」とコメントしている。
ブレー工場に約80億円を投資
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アイキャッチ画像の出典:Naplasol