Foovo Deep

The Protein Breweryのマイコプロテイン、EU新規食品審査の第一関門を通過|EFSAが安全性を認める

出典:The Protein Brewery

EUで、マイコプロテインの新規食品としての認可が現実味を帯びてきた。

欧州食品安全機関(EFSA)は今月1日、オランダ企業The Protein Breweryの真菌バイオマス成分「Fermotein」について、提案された条件下で安全性に関する懸念はないとの結論を発表した

EUで、マイコプロテインとも呼ばれる真菌バイオマスが初めて新規食品制度の第一関門を通過した意義は大きい。EFSAが安全性を認めたことで、判断の主体は欧州委員会と加盟国へ移り、新規食品として認可が下りれば、FermoteinをEUで販売できるようになる。

The Protein Breweryは同時に、シンガポールでも最初の顧客が2026年第1四半期に市場投入を予定していることも明らかにした

Quorn以降のマイコプロテイン、EU上市に前進

出典:Open EFSA

The Protein Breweryの申請が2020年6月30日に受理されてから5年強を経て、ようやくEUでの上市の道筋が見え始めた。EUではフィンランドのEniferが昨年、新規食品申請を行っており、The Protein Breweryが一歩先行する形で欧州上市に向けて前進した。

なお、EUの新規食品制度は1997年5月15日以前にEU域内で食経験がないものを対象としているため、1985年から販売が開始されている英Quornのマイコプロテインは原則として例外となる。

同じく真菌バイオマスの

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:The Protein Brewery

 

関連記事

  1. スロベニア企業Juicy Marblesは世界初の植物性フィレミ…
  2. 肉屋出身者が立ち上げたIvy Farm|2023年までに英国で培…
  3. UPSIDE Foodsが培養シーフード企業Cultured D…
  4. ロティ、ピザなどのフラットブレッドを90秒で作る家庭用フードロボ…
  5. インドの代替卵企業Evo Foodsが約8900万円を調達
  6. 培養肉生産の複雑さを乗り越える(Gelatex-Athanasi…
  7. オランダ企業The Protein Brewery、マイコプロテ…
  8. 熟成で味を強化、培養条件で“味”をデザイン──東大、「狙った味」…

おすすめ記事

食肉生産者を培養肉生産者に変えるドイツ企業Innocent Meatの「Clean meat as a service」

培養肉はクリーンミート、細胞培養肉とも言われ、動物を殺さずに食肉を生産する新たな…

Colloが開発した、電磁場を利用して牛乳工場の損失を防ぐ「液体指紋」技術

インフレによるコストの高騰と二酸化炭素排出量削減への関心の高まりを受けて、乳製品…

イスラエルのForsea Foodsが培養うなぎを発表|京都にパイロット工場を計画、2027年シンガポール進出へ

培養ウナギの試作品(Foovo佐藤撮影)2025年3月8日:内容を一部修正しました。&n…

「本物のようにほぐれる」ホールカットの代替タラを開発するアイルランド企業Sea&Believe

アイルランドのスタートアップSea&Believeは、ビーガン向けホール…

オランダで精密発酵・バイオマス発酵の承認前試食が可能に|2026年前半に試食会開催へ

出典:ViviciEUで初めて培養肉など細胞性食品の認可前試食を認めたオランダで、新たに精密発酵…

「食べられる」食品包装用フィルムをインド・ロシア研究チームが開発

インドとロシアの研究者は、果物、野菜、肉、水産物を包装するための食用の食品フィル…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

精密発酵ミニレポート発売のお知らせ

最新記事

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(12/10 16:23時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(12/11 03:03時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(12/11 06:36時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(12/10 22:23時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(12/10 14:22時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(12/11 01:43時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP