代替プロテイン

ホールカット肉のJuicy Marbles、英Tesco225店で植物性バーガーを発売|次の一手は「日常用途」バーガー

出典:Juicy Marbles

スロベニア発でアメリカにも事業拠点を持つフードテック企業Juicy Marblesは先月30日、英スーパーマーケット大手Tescoの225店舗で、植物由来の「Umami Burger」を発売したと発表した。

キヌア、亜麻、麦麹などの原料を使用したもので、パティ1枚(100g)あたり植物性タンパク質を22g含む。

同社製品はすでにアメリカのニューヨークポートランドロサンゼルスなどの都市やカナダのヴィーガンスーパーなどで取り扱われているほか、カナダではVegan Supplyを通じて提供されている。欧州の複数国でも小売またはオンライン販売するなど、欧米を中心に市場投入を進めている。

今回のTesco導入は、Juicy Marblesがさらに小売展開を拡大している表れとなる。

「Umami Burger」 出典:Juicy Marbles

2019年設立のJuicy Marblesは、当初からホールカットの代替肉に注力してきた。

2022年12月にはホールカットの代替ロースをイギリスで発売。2023年2月には、イギリスのスーパーWaitroseで期間限定でフィレステーキを販売した。Waitroseでは発売から4日で初回在庫の86%が売れたという。この成功により、Juicy Marblesは同年にWaitroseと長期契約を締結している

2023年8月には、大豆タンパク質、ヒマワリ油、レッドビートなどを原料にした骨付きの代替リブ肉を限定販売した。現在はレシピを改良した「Baby Ribs」としてオンラインストアで販売している(EUは在庫あり、米国は在庫切れ/2026年1月12日時点)。

アメリカ向けのオンラインストアでは、昨年8月にRevo Foodsのマイコプロテインを使用した代替サーモン「KINDA SALMON」も発売している(現在は在庫切れ/2026年1月12日時点)。

出典:Juicy Marbles

Juicy Marblesはこれまでホールカットを軸に代替肉を展開し、植物性の骨付き代替肉などユニークな取り組みで販売実績を蓄積してきた。そうしたこれまでの歩みと比べると、今回の「Umami Burger」は同社にとっては新たな試みといえる。

「Umami Burger」は長年構想していたもので、「従来のベジバーガー」と「本物そっくりの塊肉タイプの代替肉」のちょうど良い中間に位置しながら、食感や使い勝手を犠牲にしない製品として位置付けていることをプレスリリースで述べている。

「ホールカットと同様に、日常的に汎用性がある、満足感のある」製品を開発することで、同社は“特別な代替肉”から“日常の選択肢”へと射程を広げようとしている。「Umami Burger」は、市場のまだ満たされていない需要を埋めつつ、既存のターゲット層からのリーチ拡大と、より大きな需要層への浸透、リピートの獲得を狙う戦略といえそうだ。

共同創業者のMaj Hrovat氏は、「Umami Burgerの目標は、非常に分かりやすい材料を使って、毎日食べられるパティを作ることでした。満足感があり、重すぎず、そして抜群の栄養価を持つパティである必要がありました。つまり、究極のベジパティです」とプレスリリースで述べている。

 

※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

 

フードテックの国内外ニュースを週1回まとめてお届けしております。
メールマガジン登録はこちらから

 

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Juicy Marbles

 

関連記事

  1. 米The Better Meat Co.がマイコプロテインに対し…
  2. 米Clever Carnivore、0.07ドル/L培地や細胞株…
  3. 英Meatly、イギリスで世界初の培養ペットフードを発売
  4. 米Totality Biosciences、植物分子農業でヒトミ…
  5. 中国のJoes Future Foodが豚の培養脂肪のパイロット…
  6. 米Força Foods、スイカの種由来の代替ミルクを発売|アイ…
  7. Umami Bioworks、ペットフード用途で細胞性シーフード…
  8. 【9/7】培養うなぎセミナー開催のお知らせ【池田大介先生ご講演】…

おすすめ記事

Wilkが細胞培養による乳脂肪を使用したヨーグルト開発に成功

細胞培養によりヒト、動物の乳成分を開発するイスラエル企業Wilk(ウィルク)は、…

精密発酵で始まった「見えにくい置換」ー米The EVERY Company、精密発酵卵白を全米Targetに導入

出典:The EVERY Company精密発酵で卵白タンパク質を開発する米The EVERY …

細胞性牛肉のOmeatがEvergreen Selectに社名変更 |培養肉投資が1億ドル割れの中、約9億円を追加調達

2025年、培養肉・シーフード企業など細胞性食品への投資額は7,400万ドル(約…

6つの豆タンパク質から代替魚を開発する米Good Catch、カナダ・欧州へ進出

FAOの「世界漁業・養殖業白書(2018)」によると、2015年の水産資源は「漁…

DSM・フォンテラが設立した精密発酵企業Vivici、資金調達を経てアニマルフリー乳タンパク質の開発を加速

精密発酵でアニマルフリーな乳タンパク質を開発するオランダ企業Viviciは今月、…

ウイスキー副産物からオメガ3脂肪酸へ|スコットランドのMiAlgaeが微細藻類オメガ3の大型工場を建設開始

出典:MiAlgae養殖における種苗(稚魚)生産では、稚魚の初期餌料であるワムシにオメガ3脂肪酸…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

精密発酵・定期動向レポート発売のお知らせ

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

会員サービスFoovo Deepのご案内

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP