出典:Mewery
細胞性豚肉(培養豚肉)を開発するチェコのスタートアップMeweryは今月、豚細胞の安定した浮遊培養と連続的な増殖・収穫戦略の導入により、1リットルあたり300gのバイオマス収量を達成したと発表した。
あわせて、Believer Meats(昨年事業を終了)および細胞性ウナギ企業Forsea Foodsで最高技術責任者(CTO)を務めていたMoria Shimoni博士をCTOに起用したと発表した。
2021年設立のMeweryは、微細藻類と動物細胞を組み合わせる独自の共培養技術を展開してきた。
同社は、家禽肉に次いで世界で2番目に多く消費され、欧州やロシア、中国で特に消費される豚肉に照準を定めた。豚肉に焦点を当てる理由は、自身が拠点を置く欧州、そして他の地域で可能な限り大きな影響をもたらすためだという。
プレスリリースによると、300g/Lのバイオマス収量は、細胞農業分野で報告されている中でも高いものだという。収量の向上は、同じ培養容量でより多くのバイオマスを得られることを意味し、バイオリアクター数や運転コストの低減につながる可能性がある。

出典:Mewery
同社創業者兼CEO(最高経営責任者)のRoman Lauš氏は、「収量は、培養肉が商業的に成り立つかどうかを決定づける基本的な要素の一つです。このレベルのバイオマス密度を達成できたことは、当社の技術が工業規模の生産に必要な性能を発揮できることを裏付けています」とプレスリリースで述べている。
Cultivated-Xの過去の報道によると、Meweryは2024年に安定した細胞株の樹立を公表し、中型バイオリアクターで少量の細胞性食品の生産を進めてきた。2025年にはEICアクセラレーター関連を含む、300万ユーロの資金調達も発表しており、大量のバイオマス生産を進めると報じられていた。今回の収量発表と新たなCTO起用は、これまでの研究開発の成果といえる。
また同社は、クロアチアのディープテック投資ファンドVesna Capitalを新たな投資家に迎え、追加資金の調達も進めている。調達資金は、技術の検証、欧州でのパイロット生産、将来の商用化に向けた規制準備にあてるという。

Foovo作成
細胞性鶏肉や細胞性脂肪では商用化の事例がすでにある一方で、ヒト向けの細胞性豚肉ではまだ上市は確認されていない。今回の発表は、豚肉領域でも商用化につながる成果として注目される。
オーストラリアのMagic Valleyは今月、ヒト向けの上市に先立ち、オーストラリアで細胞性豚肉を使用した犬用おやつを発売した。中国のJoes Future Foodは昨年12月、パイロット工場の試運転を実施し、2,000リットルのバイオリアクターで細胞性豚肉の試験生産を完了したと発表した。
また、アメリカでは昨年、細胞性豚脂肪を開発するMission Barnsが販売できる状態に到達し、昨年11月にはカリフォルニアのスーパーマーケットBerkeley Bowl Westで家庭向けの細胞性ミートボールの小売販売を実現した。
一方、初期のパイオニア企業であり、豚肉を開発していたオランダのMeatableは資金調達難で昨年、事業終了が報じられている。
※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:Mewery





















































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