Foovo(佐藤あゆみ)撮影
インテグリカルチャーは3月30日、オイシックス・ラ・大地(以下、オイシックス)と2026年1月に共同開発契約を締結したと発表した。
同時に、二社の提携をより強固なものとするため、3月からはオイシックスとNSGグループが進める「新潟フードテックタウン構想」に参画したことも発表した。
食品サブスクリプションサービスで消費者との接点を持つオイシックスと、細胞培養プラットフォームを有するインテグリカルチャーが組むことで、新潟の名水や農産物などの地域資源を活用した「新潟ならではのストーリーを持った」細胞性食品の創出を目指すとしている。
二社は2026年中に新潟ブランドの細胞性食品の開発を進め、4月には開発スケジュールを具体化する予定だ。共同開発では、インテグリカルチャーが細胞性食品のサンプル試作・評価を担い、オイシックス側がメニュー開発や製品試作・評価を担う。
インテグリカルチャー、黒字化を経て地方創生へ

Foovo(佐藤あゆみ)撮影
2015年創業のインテグリカルチャーは、細胞農業の社会実装を支える基盤づくりに取り組んできた。
2025年9月時点で19社が参画するオープンイノベーションの「カルネットコンソーシアム」をはじめ、企業の新規参入を支援する「カルネットパイプライン」、資材や知見を提供するB2Bマーケットプレイス「勝手場(Ocatté Base)」など、産業横断的な独自のソリューションを展開。
一正蒲鉾とマルハニチロと細胞性すり身の共同研究を進めるほか、先月にはシンガポールでの年内申請を目指して住友理工と戦略的提携を締結した。
2025年9月期決算で単年度黒字化を達成した同社が次に目指すのが、水の違いが細胞の個性につながるという知見をもとに、地域の水と酒蔵など既存産業と結びつけた「ローカルから始まる」細胞性食品だ。

出典:新潟フードテックタウン構想
一方のオイシックス・ラ・大地は、「らでぃっしゅぼーや」などの宅配サービスを通じて消費者接点を持ちながら、2019年立ち上げのFuture Food Fundを通じてフードテック投資を進め、インテグリカルチャーにも出資してきた。2024年に新潟フードテックタウン構想を打ち出し、先月からは新潟大学大学院に新たな学位プログラムを設置する準備を開始している。
二社のプロジェクトは、細胞性食品を持続可能な食料生産だけでなく、地方創生に結び付けるモデルとして注目される。
世界では2020年12月のシンガポールを皮切りに、アメリカ、オーストラリア、香港で、ペットフード向けも含めるとイギリスで細胞性食品が販売されてきた。
国内では、消費者庁の新開発食品調査部会で細胞性食品のガイドライン整備に向けた議論が進められている。
インテグリカルチャーは調査部会に提出した2026年3月30日付け資料の中で、湘南アイパークに設置した製造ラインについて「商業ベースでの製造も可能な段階」になったと言及。その上で、2027年4月1日に上市を目指せるスケジュールで安定的な製造試験とデータの蓄積を進めており、同日を「原料としての販売可能な状態」として希望した。
国内の制度整備はまだ途上だが、今回の動きは、地方創生につながる新たな細胞性食品の動きとして注目される。
※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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