Foovo Deep

オランダ大手スーパー、植物由来食品44%の販売率を報告|売り場戦略を考察する【現地レポート】

 

オランダの大手のスーパーマーケットAlbert Heijn(アルバート・ハイン)が2023年9月、独自のプラントベースブランド「AH Terra」を導入したことをご存知だろうか。

私は今年の秋、このブランドの存在を初めて知った。オランダ国内でいくつかのアルバート・ハイン店舗を訪れた際、どの店でも淡い緑色の製品が目立っていたことがきっかけだった。

気になって調べてみると、アルバート・ハインは昨年9月に「AH Terra」ブランドとして200種類の植物由来製品を発表、一部製品の全国規模導入を開始したことをVegconomistが報じていた

AH Terra」ブランド 出典:Albert Heijn

アルバート・ハインは2023年の報告書で、2025年までに販売するタンパク質の50%を植物由来に、2030年までには60%を植物由来に引き上げる目標を掲げている。さらに、2023年には販売されたタンパク質の44.1%が植物由来となり、2022年の42.6%から増加したことも発表された(P95)。2024年には47%を目標としている(p95)。

同社の中長期目標の達成を目指す取り組みの一環として導入されたのが、プライベートブランド「AH Terra」だ。

2023年の植物由来食品販売率44.1%を報告したアルバート・ハイン。この数値には「AH Terra」ブランドが導入される前の期間が含まれている。そこで、売り場展開やブランド戦略の初動を、現地で撮影した写真と共に考察したい。

店舗から読み解く、アルバート・ハインの植物性食品成長戦略

Foovo(佐藤)撮影 2024年10月オランダ

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

関連記事

アイキャッチ画像はFoovo(佐藤)撮影

 

関連記事

  1. Cooler Screens|店舗の冷蔵食品棚を動的な広告に変え…
  2. ダノンが精密発酵企業Imagindairyに出資、細胞農業企業で…
  3. お多福醸造・オタフクソースがマイコプロテイン事業に参入
  4. アイスランドORF Geneticsが大麦由来の低コスト成長因子…
  5. 米セブン-イレブンとNuroがカリフォルニアで自動運転車による配…
  6. 【2025年】培養魚・培養シーフード企業レポート販売開始のお知ら…
  7. ホールカットの植物サーモンを開発するOshi、年内にアメリカで発…
  8. 代替タンパク質の普及促進を行う国際シンクタンクGood Food…

おすすめ記事

ベルギーの精密発酵企業Paleoが約2.5億円のシード資金を調達

ベルギーのフードテック企業Paleoはシードラウンドで200万ユーロ(約2億57…

米国IPOを目指すMeat-Techが3Dプリンターで10mmの牛脂肪構造の作製に成功

このニュースのポイント Meat-Tech 3…

培養シーフードのAvantが約14億円を調達、来年パイロット工場を稼働

香港の培養シーフード企業Avantが先月、シリーズAラウンドで1080万ドル(約…

二酸化炭素、水素から脂肪を開発する米Savorがバター試作品を開発

2025年6月26日更新カリフォルニア州サンノゼに拠点を置くSavorはこれまでと異なるアプ…

JAL、一部国際線でOobliの精密発酵甘味タンパク質使用のチョコレート導入を発表

今月17日、日本航空(JAL)は東京(成田/羽田)-サンフランシスコ間の一部国際…

Fazerがソレインを使用した世界初のチョコレートバーをシンガポールで発売

フィンランドの食品メーカーFazerが、代替タンパク質ソレイン(Solein)を…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

精密発酵ミニレポート発売のお知らせ

最新記事

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,760円(11/16 16:14時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(11/17 02:54時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(11/17 06:24時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(11/16 22:15時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(11/16 14:16時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(11/17 01:33時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP