アップサイクル

米Voyage Foodsが自社ブランドの小売事業から撤退|代替カカオなどB2B事業に集中

出典:Voyage Foods

カカオやコーヒーの代替素材、ナッツ不使用スプレッドを手掛ける米フードテック企業Voyage Foodsが、自社ブランドの小売事業から撤退し、食品メーカーなどに原料を供給するB2B事業に集中する。

Green Queenの報道によると、同社のナッツ不使用スプレッドはアメリカの1,400ヶ所以上の店舗で販売されていたが、現在は小売事業を終了したという。

創業者兼CEOのAdam Maxwell氏は、小売向けブランドは製品を迅速にスケールできることを示すために立ち上げたもので、グローバルなパートナーが増え、B2B供給網の構築が進んだことから撤退を決めたとGreen Queenに述べている。

Cargillとの提携、小売からB2Bに集中

Adam Maxwell氏 出典:Voyage Foods

Voyage Foodsは2021年設立。現在は、カカオを使わない代替カカオ、コーヒー豆を使わない代替コーヒー、主要アレルゲンを使用しないスプレッドやフィリングなどをB2B向けに展開している。

カカオやコーヒーなどで問題となっている価格変動や供給不安に対応し、安定性や価格競争力、サステナビリティを備えた代替原料の提供を目指している。

2023年の時点で同社は、米小売ウォルマートの1,200店舗以上でナッツ不使用スプレッドを展開していた。

出典:Voyage Foods

2024年4月には代替カカオやナッツ不使用スプレッドのスケールアップと販売に向けカーギルと提携。この時点ですでにMaxwell氏は、世界の食品ブランドやメーカーへの原料供給が、人間と環境の健康課題を解決するという同社目標を実現する最善の方法だと説明していた。

二社はVoyage Foodsの技術を活用して、ブドウの種子などをアップサイクルした代替カカオ素材「NextCoa」を開発し、現在、カーギルのブランドで展開している。今年5月には北米での販売開始を発表した。

Voyage Foodsはまた、2024年10月にオハイオ州メイソンに約28万4,000平方フィートの生産施設を開設した。Green Queenによると、この施設は2025年第4四半期から本格稼働しており、大手食品企業へ供給できる規模だという。

B2B採用が広がる代替カカオ

出典:Voyage Foods

今回の小売撤退により、Voyage Foodsは食品企業に原料を提供する素材企業へとシフトする。

代替カカオではドイツのPlanet A FoodsもグローバルなB2B供給を拡大しており、欧州だけでなく日本にも進出している。

今年春にはネスレがPlanet A Foodsの代替カカオ素材を採用した商品を発売した。イギリスのWin-Winも、ドイツのベーカリー原料大手Martin Braun-Gruppeと提携し、欧州でB2B販売を拡大している。

さらにチョコレート原料大手Barry Callebautもカカオフリー製品を導入し、Planet A Foodsと長期的な商業提携を締結した。

イタリアのForeverlandも、欧州の菓子メーカー4社と連携するなど、大手企業や菓子メーカーが代替カカオスタートアップと連携する動きが拡大している。

 

※本記事は、海外メディアGreen Queenで報じられた事実を参照しつつ、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

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