出典:Ferm Labs/CDP Venture Capital
スイス・イタリアを拠点に食品副産物から風味素材を開発するフードテック企業Ferm Labsは9月14日、シードラウンドで300万ユーロ(約5億3,000万円)を調達したと発表した。
同社は、熟成チーズの風味を付与するアップサイクル素材で、欧米の業務用チーズ市場を狙う。
プレスリリースによると、調達した資金は、イタリア北部・南チロルでのバイオプロセス生産能力の拡大、欧州でのB2B販売体制の強化、新カテゴリーの研究開発にあたる人材の拡充にあてる。
ホエイをアップサイクル、熟成チーズの使用量削減へ

イメージ画像(フリー素材)
Ferm Labsは2025年創業。スイスに本社、イタリアに生産拠点を構える。
遺伝子組換えでない微生物を用いて、通常は数週間かかる発酵プロセスを数時間に短縮するプラットフォームを構築しており、低価値の副産物を原料にクリーンラベルの風味素材へ転換する。
同社の主力製品が、熟成チーズのような風味を付与するB2B素材「Kokumesan」だ。
乳由来の液体ホエイをアップサイクルして製造したもので、一部の食品配合ではチーズの使用量を20%から1%未満まで減らしても官能品質を維持でき、使用コストを75%削減できるという。
製造設備内の脂肪やナトリウムの蓄積を抑え、機械の詰まりを防ぎやすい加工性の高さも訴求している。
今回のラウンドは、CDP Venture Capitalが主導し、Fund F、Redstoneに加え、ウエハースの菓子で知られる歴史あるイタリアの菓子メーカーLoacker Group(ロアカー・グループ)が参加した。
Ferm Labsは「Kokumesan」の「急速な採用」が今回の資金調達を後押ししたとみている。
発酵によって熟成チーズの複雑な風味を短期間で引き出す取り組みは日本でも進んでいる。

Foovo(佐藤あゆみ)撮影
不二製油が10年以上をかけて開発した「本熟フロマージュP」は、独自の発酵技術により、通常約2年かかる熟成チーズの風味を5日で実現した業務用の熟成チーズ様素材だ。不二製油はこのほか、大豆やオーツ麦の植物ミルクを発酵した乳原料不使用の「DEALI」も発売している。
Ferm Labsは今回調達した資金で、チーズ風味以外の食品カテゴリーにも技術を広げる方針だ。
※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
フードテックの国内外ニュースを週1回まとめてお届けしております。
メールマガジン登録はこちらから
関連記事
アイキャッチ画像の出典:Ferm Labs/CDP Venture Capital














































この記事へのコメントはありません。