出典:Greencovery
オランダのフードテック企業Greencoveryは今月、独自のカカオアップサイクル技術を工業規模に拡大するため、100万ユーロ(約1億7,000万円)の資金調達に成功した。
ラウンドには、北ホラント州の地域開発公社ROM InWestも参加した。
Greencoveryは、カカオ副産物であるカカオハスク(種皮)から食物繊維、エキス、水溶性食物繊維の3つの機能性成分を生成する技術を開発しており、調達した資金でスケールアップを目指す。
廃棄されるカカオハスクを3つの機能性原料に

出典:Greencovery
Greencoveryは、さまざまな食品副産物を高付加価値の機能性成分へ転換するアップサイクル企業で、2018年に設立された。
これまでにパルミジャーノ・レッジャーノの外皮から風味剤などを開発したほか、2つの食品副産物から開発したバナナフレーバーは1トン規模にスケールアップした実績がある。
現在同社が注力しているのがカカオのアップサイクルだ。
「当社はコーヒー、油粕、ナッツ類において分離技術の有効性を実証してきましたが、商用規模での展開を目指しているのはカカオです」と創業者のCarlos Cabrera氏はプレスリリースで述べている。
チョコレートの製造では、口当たりや風味に影響を及ぼす種皮にあたるカカオハスクを取り除き、カカオニブと呼ばれる胚乳部がチョコレートの原料となる。カカオ豆すべてがチョコレートの原料になるわけではない。
北ホラント州でも大量のカカオ豆が加工されるが、加工後に生じるカカオハスクの大部分が焼却処分されているという。
北ホラント州のザーン地方では19世紀からカカオ豆加工業が発展し、1985年にはオランダ国内のカカオ豆加工量の約80%を占めた。Greencoveryは、こうした伝統あるカカオ産業に循環型の要素を加え、地元のカカオ加工で生じる副産物を機能性原料に変換したいと考えている。
同社はすでに主要顧客と最初の商用生産バッチの検証を終えており、パートナー企業とともに年産1,000トンの生産能力を目指している。300万ユーロ(約5億3,000万円)の追加のラウンドも進行中だ。
国内外で広がるカカオハスクの高付加価値化

出典:明治
同様の取り組みは国内外で広がる。
国内では明治が、発酵したカカオハスクにセラミドが高濃度で含まれることを帝京大学との共同研究で明らかにした。2025年9月にはカカオハスク由来のセラミドを配合したチョコレート「カカオボーテ」を発売した。
また、国内のfogはカカオハスクを加工し、菓子やパン、飲料などに利用できる業務用食品素材「Cacao Husk Base」を展開している。
海外では、スペインのBIOINVALがカカオハスクから食品原料「ZEROCHOCOWASTE」を開発。
フランスのActifs Précieuxも、超臨界CO₂(超臨界とは液体と気体の境界がなくなり、両者の性質を兼ね揃えた状態)を用いてカカオハスクを香気成分、脂質、機能性成分、食物繊維に分離する技術「TheoCapt」を開発しており、これまでに1.1トンのカカオハスクを処理している。
※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:Greencovery

















































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