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ネスレもカカオフリー領域に参入|ドイツで代替カカオ「ChoViva」採用の自社ブランド製品を来月発売へ

出典:Nestlé

ネスレがついに、カカオフリー領域に参入する。

ネスレ・ドイツは3月2日、菓子ブランド「NESTLÉ CHOCO CROSSIES」の新商品「Snack Vibes」を発表し、Planet A Foodsのヒマワリの種を原料にしたカカオフリー原料「ChoViva」を採用すると明らかにした。

発売は2026年4月予定で、クラシック、ヘーゼルナッツ、塩キャラメルポップコーン味の3種を1袋100グラム(推奨小売価格は2.79ユーロ(約511円))で展開する。

TikTok施策や店頭での特別陳列で、Z世代向けに訴求を図る戦略だ。

Foovoの認識では、これはネスレが自社の既存ブランドにカカオフリーを組み込む初の動きとなる。

ネスレのカカオフリー採用、その意味

Choviva使用の代替チョコレート「チョコか?」 Foovo(佐藤)撮影

今回の動きで注目したい点は2つある。

1点目は、インパクトの大きさだ。

ネスレの2025年売上高は894億9,000万スイスフラン、そのうち菓子カテゴリーだけで全体の9.7%、約87億スイスフラン(約1兆7,708億円)の売上に達する。同カテゴリーの中心ブランドとしてKitKatを挙げており、実態としてはチョコレート色の強い事業といえる。

仮にこの約87億スイスフランの7〜8割がチョコ関連売上だとすれば、ネスレのチョコ事業規模は約61億〜70億スイスフラン(約1兆2,400億円~約1兆4,250億円)と推計でき、2025年のLindt & Sprüngliの売上高59億2,000万スイスフラン(約1兆2,050億円)に匹敵または上回る水準となる。

もちろん今回はドイツでの販売に限定され、ネスレ全体が直ちにカカオフリーへ転換するわけではない。それでもネスレがChoVivaを自社ブランドに採り入れた意味は重い。

ドイツでの販売が好調に推移すれば、主力ブランドのKitKatにも採用する可能性がある。もしChoVivaがKitKatに採用されれば、今回のCHOCO CROSSIESでの導入よりもさらに強い本格展開のシグナルとなる。

今回の動きは、カカオ豆の高騰と供給不安が続く中で、代替カカオ素材が大手のポートフォリオ戦略の選択肢としてすでに組み込まれ始めたことを示す動きといえる。

もう1点は、ネスレがこの数年で精密発酵や培養肉(細胞性食品)にも提携を広げてきた流れの延長線上に、今回のカカオフリー採用があることだ。

ネスレは2021年、昨年事業終了が報じられたBeliever Meats(旧称Future Meat Technologies)を含む数社と、培養肉技術の可能性を評価していると公表した。

2022年末には米パーフェクトデイの精密発酵ホエイを使ったアニマルフリーミルク製品を試験販売した(既に終了)。2024年2月にはネスレヘルスサイエンスのブランドであるOrgainより、精密発酵ホエイを使用したプロテインパウダー製品を発売した(現在は売り切れとなっている)。

さらに昨年5月には、ディープテック新センター設立を発表し、その中で精密発酵の強化に言及した。つまりネスレは、植物肉だけでなく、培養肉、精密発酵、そしてカカオフリー原料まで、既存原料の代替技術を広く探索する段階に入っている。

今回のニュースは、ネスレが「最先端の食品技術を用途別に組み込む企業」へ変わりつつあることを示す動きでもある。

日本にとっても無関係な話ではない。Planet A Foodsは2025年、日本でイオンを通じてChoVivaを導入した。公式発表では、日本はChoVivaにとって最初の非欧州市場と位置付けられており、Planet A Foodsにとって日本は欧州外での先行導入先となった。

Planet A Foodsは10ヵ国で120を超える商品に採用されており、昨年11月にはチョコレート大手のBarry Callebautと長期的な商業提携を締結した。

Planet A Foodsのほかにも、Kokomodoとカーギル、California Culturedと明治ホールディングス、Voyage Foodsとカーギルなど、一部の代替カカオスタートアップは、グローバル大手との連携を強化している。これは、大手食品会社がカカオ調達のリスク分散に向けて、非カカオの供給パートナーを積極的に模索している動きと捉えられる。

 

※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

 

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アイキャッチ画像の出典:Nestlé

 

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