Foovo Deep

細胞性魚脂肪のImpacFatが日本に拠点設置|2026年に化粧品原料として上市へ、東洋製罐グループHDが出資

Foovo(佐藤)撮影

細胞培養による魚脂肪を開発するシンガポールのImpacFat(インパクファット)は今月1日、東京に日本拠点を設置したことを発表した。

JR東日本と戦略的契約を締結し、高輪ゲートウェイシティのシェアラボ「Link Scholarsʼ Hub(LiSH)」にオフィス兼研究拠点を構える。

同時に、東洋製罐グループホールディングス、リバネスグループ傘下の144 Ventures、Esco Aster CEOのXiangliang Lin氏からシードラウンドにおける出資を受けた(金額は非公開)。

LiSHにて開催された記者発表会でインパクファット創業者の杉井重紀氏は、「日本に進出できたことを嬉しく思いますが、今日は当地での長い研究開発活動の始まりにすぎません」と述べた。同社は、2026年に魚の培養上清を用いた化粧品原料の販売を計画している。

細胞性魚脂肪のインパクファット、日本進出

創業者の杉井重紀氏 Foovo(佐藤)撮影

インパクファットは、特許取得済みの幹細胞技術を用いてオメガ3を豊富に含む細胞性魚脂肪を開発している。

細胞性脂肪の分野では、豚(Hoxton FarmsMission Barns)や、牛(Mosa Meat)の脂肪を開発する企業がある一方で、杉井氏は2019年、世界で初めて魚脂肪の開発に着手した

杉井氏は、代替肉に欠かせない脂肪の中でも「日本人としては魚の脂肪をつくりたい」と強く考え、研究チームと共に、当時は確立されていなかった細胞株の樹立や適した培養方法の開発に挑戦。

その成果をもとに2022年、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)のスピンオフとしてインパクファットを設立。「脂肪は悪いイメージがありますが、実は重要な役割を果たしています」と述べ、オメガ3を豊富に含む良質な脂肪を社会に広めたい考えを示した。

インパクファットはB2Bを軸に、日本の食品メーカーなどと共同で既存製品に同社成分を組み合わせる形で市場投入を目指す。

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

 

関連記事

アイキャッチ画像はFoovo(佐藤)撮影

 

関連記事

  1. 米The EVERY Company、精密発酵卵白を全米Targ…
  2. オーストラリアのVow、香港で培養肉販売認可を取得|シンガポール…
  3. Formoが微生物発酵によるアニマルフリーなクリームチーズを発表…
  4. ドイツのBluu Seafoodが欧州で初めて培養魚製品を発表、…
  5. カフェに溶け込む培養肉―シンガポール・フードテック実食レポート(…
  6. トマトで代替マグロを開発するスペイン企業Mimic Seafoo…
  7. チーズ大手のBelグループ、米Superbrewed Foodと…
  8. 大手プロテインブランドMyproteinが精密発酵タンパク質を使…

おすすめ記事

細胞培養により持続可能で高品質なカカオを生産するCelleste Bio

イスラエルに拠点を置くCelleste Bioは、細胞培養により代替チョコレート…

スペインNovameatが3Dプリンター製培養肉の試作品を発表

このニュースのポイントスペインNovameatが…

シンガポール企業Mycosortia、おからをアップサイクルした代替カカオを開発

食品残渣をアップサイクルするシンガポール企業Mycosortiaは今月、カカオ不…

植物性代替卵のUMAMI UNITED JAPANが3.1億円を調達|量産化に向け製造拠点を計画

「UMAMI EGG FLAVOR」 Foovo(佐藤)撮影(2025年4月)植物性代替卵を開発…

海藻由来の代替タンパク質を開発する米Trophic|大豆に代わるタンパク質源の「主役」となるか?

植物ベースの代替肉といえば、大豆、えんどう豆などが主流だが、数年後には、海藻が主…

コロラド州の植物肉バーガー企業が米MeliBioの代替ハチミツをメニューに採用

アメリカ、コロラド州の主要な植物肉バーガーチェーンMeta Burgerは先月、…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

精密発酵ミニレポート発売のお知らせ

最新記事

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP