出典:Unibio
単細胞タンパク質を開発するデンマークのUnibioは、サウジアラビアのSaudi Industrial Investment Group(SIIG)と合弁で、サウジ東部アル・ジュベイルに「世界最大の」単細胞タンパク工場を建設すると発表した。
出資比率はSIIGが80%、Unibioが20%の合弁事業であり、初期の生産能力は年5万トン。将来的には30万トン超に増産する計画だ。2026年後半に建設を開始し、2028年の商用化を目指すとしている。
工場では、Unibioの垂直ループ型バイオリアクター技術を用い、天然ガス由来のメタンを原料として単細胞タンパク「Uniprotein」を生産する。
Uniproteinはサウジアラビアで昨年3月、魚類・エビ・甲殻類向けの飼料として承認された。EUをはじめ、日本、インド、タイ、ロシア、チリなど他の地域でも飼料として登録実績があるという。サウジエネルギー省からは原料ガスの割当を受け、ジュベイル・ヤンブー王立委員会が用地を指定した。
工程面では、前段の基本設計(FEED)はすでに完了している。サウジアラビアはVision 2030のもとで経済の多角化と食料安全保障の強化を進めており、今回の工場計画は動物飼料の輸入依存低減を目的としている。生産されたUniproteinは国内・海外の両方で販売される予定だという。
中東ではUnibioのほかにも、米インディアナ州リッチモンドで精密発酵工場の建設を進めるLiberation Bioindustriesが、サウジアラビアでの建設計画も進めている。昨年10月にはアブダビで新規食品の規制枠組みの手続きを簡素化し、新規食品の登録要件や製造・輸入許可を単一窓口にするための取り組みが開始されている。
今回の工場建設計画は、産油国で豊富に存在するガス資源を飼料タンパクへ変換する点で、サウジアラビアの食料安全保障に向けた新たな動きとして注目される。SIIGは2023年にもUnibioに7,000万ドル(約111億円)を投資しており、サウジアラビアが食料安全保障を国家戦略として継続的に推進している姿勢がうかがえる。
Unibioは養殖・動物飼料向けのほか、ペットフード、人間向けの用途も想定しており、今回の計画は飼料原料の安定供給にとどまらず、将来的な用途拡大を見据えた土台づくりの意味も持つ。中東で食料安全保障やバイオものづくりを後押しする動きが広がるなか、単細胞タンパクの商用化がどこまで前進するか、今後の展開が注目される。
※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:Unibio





















































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