アップサイクル

食肉加工大手JBS、ブラジルにバイオテック拠点を開設|機能性・代替タンパク質を開発

出典:JBS

ブラジルの食肉加工大手JBSは4月1日、ブラジル南部フロリアノポリスのSapiens Parqueにバイオテクノロジーセンター「JBS Biotech」を開設したと発表した。

同施設は2023年秋に建設を開始し、このほど開設に至った。

同センターでは動物の健康・精密な栄養・機能性タンパク質・代替タンパク質の開発に取り組み、動物性タンパク質のサプライチェーンにおける競争力向上を目指すとしている。

約4,000平方メートルを超える同センターには20以上の専門ラボが設置され、初期研究から、産業応用を視野にいれた新技術の検証までを行う。

「JBS Biotechは機能性タンパク質から、サプリメントや食品向けの新しい生理活性物質まで開発する能力を備えており(中略)、将来の工業規模での応用への道を開くことを目標としています」と、JBSのグローバルCEOであるGilberto Tomazoni氏はプレスリリースで述べた。

消費者ニーズにあわせた機能性タンパク質を開発

出典:JBS

JBS BiotechのCEOであるFernanda Berti氏は、「様々な消費者のニーズに合わせた栄養・機能性を備えたソリューションの開発を可能にする、新たな領域に踏み出しています」と述べ、代替タンパク質だけでなく、ニーズに応じた原料や機能性タンパク質の開発に軸足を置いていることを示した。

同社は、このセンターで得られた知見を既存製品にも応用する考えを示している。また、副産物をアップサイクルして、機能性タンパク質や栄養補助食品などの高付加価値のバイオ原料に変換することも、重点分野の一つだとしている。

同センターには細胞、微生物、植物の培養に対応する設備が備えてあり、将来的に細胞性食品や精密発酵、植物細胞培養を活用したタンパク質開発も視野に入れている可能性がある。

特に細胞性食品の方向性は明確だ。JBSは2025年10月に、動物細胞におけるタンパク質発現の研究者を募集しており、その中で今回のセンターを「動物細胞から本物の肉生産を可能にする技術である培養タンパク質の開発に特化した、ブラジル初の研究センター」と記載しているからだ。

JBSはこれまでにも代替タンパク質分野で買収を進めてきた。

2021年にはオランダの植物肉企業Viveraを3億4,100万ユーロで買収し、同年にはスペインの細胞性食品企業BioTech Foodsの買収も発表した。

2023年には、子会社のBioTech Foodsを通じてスペインで商用規模の細胞性食品工場の建設を開始した。子会社のViveraは、ユニリーバ傘下にあった代替肉ブランドThe Vegetarian Butcherを買収している。

今回のJBS Biotech開設は、JBSが進めてきた細胞培養・植物由来分野の取り組みに加え、大手食品会社が栄養・機能性を備えた高品質タンパク質も視野にいれる動きを示している。

 

※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

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