代替プロテイン

米Friends & Family Pet Food、シンガポールで細胞性ウズラ肉使用のペットフード発売|アジア初の販売事例に

出典:Friends & Family Pet Food

2026年7月4日更新

米Friends & Family Pet Foodは今月、シンガポールで細胞性ウズラ肉を使用したペットフードを発売した。

今月シンガポールで開催されたPet Expoで先行発売した後、公式サイトでもシンガポール向けに販売を開始した。アジアで細胞性ペットフードが販売されたのはこれが初めて。

創業者Joshua Errett氏はリンクトインで、展示会では犬用製品約200袋はすべて完売し、試した250匹のペットの受容率は82%だったと述べた。

Green Queenの報道によれば、製品は公式サイトに加え、シンガポールのペット用品店VanillaPupとの独占提携を通じて販売されるという。

細胞性ペットフードの販売事例としては、英Meatlyが2025年2月、THE PACKと共同開発したドッグフード製品「Chick Bites」をロンドンのPets at Homeで限定販売した。今年3月には、オーストラリアのMagic Valleyが細胞性豚肉を使った犬用おやつ製品「Rogue Pet Training Bites」を販売した。

Foovoの認識では、Friends & Family Pet Foodの販売は、Meatly、Magic Valleyに続く3例目の細胞性ペットフード販売となる。

細胞性ウズラを使用したペットフード

創業者のJoshua Errett氏 出典:Friends & Family Pet Food

2024年設立のFriends & Family Pet Foodは、ペット向けに細胞培養で肉を開発するスタートアップ。

公式サイトによると、同社製品はシンガポールで製造された細胞性ウズラ肉を使用したおやつとなる。

製品は犬・猫向けに展開され、フリーズドライした細胞性ウズラ肉をベースに、歯と歯ぐきのケア、皮膚と毛並み、消化バランスなどの機能性毎に製品が分かれているのが特徴だ。

製品の細胞性ウズラの配合量は最大70%と高い。機能性を訴求した製品には、乾燥栄養酵母、ポストバイオティクス成分、一部製品にこんにゃくが含まれている。訴求する機能毎にポストバイオティクス成分の配合が若干異なっている。

近日公開予定のタンパク質を主役とした「Pure Protein」では細胞性ウズラと栄養酵母の2種の原料のみを使用している(2026年7月4日時点でリンク切れ)。

いずれの製品も1袋40~50個入りで14シンガポールドル(約1,700円)となる。

同社によると、28日以内に毛並みの改善、7~10日以内に口臭の改善が期待できるという。

出典:Friends & Family Pet Food(赤枠はFoovo追記)

Friends & Family Pet Foodは2025年7月、シンガポールの動物・獣医サービスより細胞性ペットフードの販売認可を取得した。今月、正式な初販売を実現したことになる。

人向けの細胞性食品では、シンガポール・アメリカ・オーストラリアで提供が継続されているものの、多くはレストランでの提供で、小売販売ではシンガポールのHuber’s Butcheryで販売されるGOOD Meat 3が代表的な事例となる。

世界のペットフード市場は、ペットの健康や栄養への関心の高まりを背景に、2025年の1324億ドルから2036年までに2638億ドルへ拡大すると予測されている。

Friends & Family Pet Foodは、細胞性食品を高配合にするだけでなく、ペットが抱えるトラブルに応じて機能性を訴求した製品を発売した。

飼い主にとって目に見える症状やトラブルの改善は重要だが、実際にリピートにつながるかはペットが食べ続けるかどうかにも左右される。細胞性食品がペットフード市場で広がるかどうかは、価格やペットの嗜好性、体感できる機能価値をどこまで両立できるかにかかっているだろう。

 

※本記事は、リンクトインおよび海外メディア記事をもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

フードテックの国内外ニュースを週1回まとめてお届けしております。
メールマガジン登録はこちらから

 

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Friends & Family Pet Food

 

関連記事

  1. インテグリカルチャー、住友理工と戦略的提携|2026年にシンガポ…
  2. 米Optimized Foods、食品廃棄物と菌糸体を活用した持…
  3. ドイツ企業Kynda、食品副産物を活用した「廃棄物ゼロ」の菌糸体…
  4. Believer Meats、培養鶏肉の連続生産が高い費用対効果…
  5. Nowadaysが約9億円を調達、健康的な植物性チキンナゲットの…
  6. カナダのAuX Labs、精密発酵カゼインで約6.3億円調達|米…
  7. スイスのPlanetaryが約44億円調達|製糖会社向けライセン…
  8. ソーラーフーズ、シンガポールでソレインの販売認可を取得

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

おすすめ記事

牛を使わずにモッツアレラチーズを開発する米New Cultureが約28億円を調達

アニマルフリーなモッツアレラチーズを開発する米New CultureはシリーズA…

マイコプロテイン由来の代替肉を開発するMycorenaが約30億円を調達

マイコプロテイン由来の代替肉を開発するスウェーデン企業Mycorenaが先月、シ…

Aqua Cultured Foodsが微生物発酵による代替イカを今年後半に発売

シカゴを拠点とするフードテック企業Aqua Cultured Foods(アクア…

Oatlyがオーツ麦由来のソフトクリームをイギリスで発売

オーツミルクで有名なスウェーデン企業Oatlyは今月、イギリスでソフトクリームの…

動物を殺さずに動物性脂肪を開発する英Hoxton Farmsが約3.9億円を調達

イギリスのスタートアップ企業Hoxton Farms(ホクストン・ファームズ)が…

Yコンビネーターが支援する米培養肉企業Orbillion Bioは高級肉開発で差別化を図る

培養肉スタートアップ企業Orbillion BioがYコンビネーターのWinte…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

次回Foovoセミナーのご案内

細胞性食品(細胞培養食品)レポート販売開始

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

精密発酵・定期動向レポート発売のお知らせ

代替カカオレポート・好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

会員サービスFoovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

PAGE TOP