出典:California Cultured
米California Culturedは、チョコレート企業からの最初の注文に対応するため、2027年初頭に細胞培養で生成したカカオパウダーの商用生産を開始する見込みだ。
米カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)が5月11日に発表した。
同社は、カカオの細胞を1,600L規模の新型バイオリアクターで培養する概念実証を実施しており、研究チームは食品向け培地の開発、株の生産性向上、官能・栄養特性の解明にも取り組んでいる。
気候変動による高温や干ばつ・洪水に加え、病害、価格高騰でカカオ供給の不安定化が続く中、細胞性カカオ(細胞培養カカオ)の商用化が近づいてきた。
国防総省支援プロジェクトで細胞性カカオのコスト削減へ

出典:California Cultured
UC Davisの発表によると、同校の研究者はCalifornia Culturedとともに、国防総省が支援するBioMADEの採択プロジェクトを通じて、細胞性カカオの生産コスト低減に取り組んでいる。
BioMADEは、アメリカのバイオものづくりの競争力強化を目的に、技術開発、人材育成、連携を促進する製造イノベーション機関として、2021年4月に発足した。
BioMADE は4月29日、14件の新規プロジェクトに総額2,140万ドル(約34億円)を投資すると発表した。これらのプロジェクトは「必要不可欠な物資や材料の生産を支援し、国内サプライチェーンを強化し、21世紀型の労働力を育成することを目的」としている。
その1つに採択された「細胞培養チョコレート」プロジェクトでは、UC DavisとCalifornia Culturedが共同で、新型バイオリアクター、改良された容器・培地の滅菌方法、インラインのバイオマスセンサーを活用し、細胞培養による高品質なチョコレート生産のコスト低減を目指すとしている。
チョコレート原料大手は年末を目処に細胞性カカオ上市へ

出典:California Cultured
Green Queenの報道によると、California CulturedはGRAS自己認証を確認し、FDAにGRAS通知を提出している。複数の食品メーカーとの連携も進めている。
ベルギーのチョコレート原料大手Puratosは今年2月、California Culturedと協力し、細胞性カカオを含むプロ向けのチョコレート製品をアメリカで、2026年末頃を目処に商用提供する予定だと発表した。
Puratosはフードテックベンチャー部門Sparkalisを通じて同領域に早期から投資しており、より安定した品質と供給の確保につながる業務用原料としての展開を目指している。
日本では明治ホールディングスが2021年にCalifornia Culturedへ出資し、2024年2月には追加出資を発表した。明治HDは、California Culturedの細胞培養技術と自社の知見を組み合わせ、細胞培養カカオを原料とする独自製品の開発を進めるとしている。
細胞性カカオ領域では、カカオパウダーだけでなくココアバターでも商用化に近づく動きが出ている。
イスラエルのCelleste Bioは先月、細胞培養でココアバターを開発し、Mondelēzが同原料を用いた12枚のミルクチョコレートバーを試作した。同社は2027年末から2028年初頭の上市を目指していると、共同創業者のHanne Volpin氏は3月にFoovoに語った。
イスラエルのKokomodoも、細胞性カカオを開発しており、3月にサンフランシスコで開催されたFuture Food-Techでは、細胞性カカオを使用した温かいダークチョコレートドリンクを提供した。
※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:California Cultured




















































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