Foovo Deep

精密発酵で着色料を開発するMichromaが約8.4億円を調達

 

精密発酵により持続可能な天然着色料を開発するMichromaは今月、シードラウンドで640万ドル(約8億4000万円)を調達したことを発表した。

General Millsが支援するSupply Change Capitalがラウンドを主導した。Michromaは調達した資金で商品化を進め、研究開発を拡大し、自社の原料プラットフォームを拡大する。

新たな投資家には、40ヵ国以上に拠点を構える世界的な食品企業Dr. Oetkerが支援するBe8 Venturesと、発酵技術で60年以上の経験を有する大手食品・バイオテック企業である韓国のCJ第一製糖が含まれる。CJ第一製糖が精密発酵に出資するのはNew Cultureに続きMichroma が2社目となる。

Michromaは食品業界のバリューチェーンから、着色料の主要成分となっている石油を取り除くことを目指している。

菌類由来の熱とpHに安定な赤色着色料

出典:Michroma

2019年に設立されたアルゼンチン・アメリカを拠点とするMichromaは、精密発酵を使用して菌類から作成される高性能な着色料で、原料業界を変えようとしている。

精密発酵は、微生物を生産工場として目的のタンパク質を生産する手法をいう。約40年前のヒトインスリン全合成のブレイクスルーから始まった同技術は、現在では食品業界に急速に浸透し、アイスクリームミルク油脂ハチミツなどの生産プロセスにおける脱アニマル化、持続可能性を促進している。

ここから先は有料会員限定となります。

読まれたい方はこちらのページから会員登録をお願いします。

すでに登録されている方はこちらのページからログインしてください。

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Michroma

 

関連記事

  1. 培養肉はどんな産業を生み出すのか?|SKSJ2020参加レポート…
  2. イリノイ州が精密発酵の推進に向けて、iFAB Tech Hubに…
  3. オーストラリアの代替肉企業v2foodが微細藻類由来のヘム様成分…
  4. 米Sweegenが精密発酵による甘味タンパク質でFEMA GRA…
  5. Esco Aster、2025年までにシンガポールに新たな培養肉…
  6. TiNDLE Foodsが米スーパーで代替鶏肉製品を発売、来年に…
  7. 「代替タンパク質大国」を目指すイスラエルの今をクローズアップ-2…
  8. 代替脂肪としてのオレオゲルの食品応用における課題と認可の事例|F…

おすすめ記事

CSIROが支援するEden Brewが約6.4億円を調達、精密発酵によるアイスクリーム開発を加速

精密発酵でアニマルフリーな乳タンパク質を開発するオーストラリア企業Eden Br…

米Voyage Foods、豆不使用コーヒーをフードサービス・CPGブランド向けに販売開始

米Voyage Foodsが今月16日、フードサービス・食品業界の商業パートナー…

Fooditiveが精密発酵による代替ハチミツ開発を発表

イメージ画像さまざまな植物由来成分を開発するオランダのスタートアップ企業Fo…

ピザハットのロボットレストランがイスラエルに登場

イスラエルのピザハットが完全に自動化されたロボットレストランを発表した。…

EUが精密発酵・藻類由来食品を開発する企業に約78億円の資金提供を発表

欧州連合(EU)は今月、欧州イノベーション会議(EIC)の「Work Progr…

精密発酵により代替タンパク質を開発する企業23社

微生物発酵は、代替タンパク質における第3の柱として注目される。発酵ベースのタンパ…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

最新記事

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
1,707円(08/08 15:33時点)
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
572円(08/09 01:41時点)
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
1,782円(08/08 05:33時点)
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
1,980円(08/08 21:37時点)
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
1,782円(08/08 13:35時点)
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

培養肉の入門書: 趣味・興味・投資・事業の入り口に 培養肉シリーズ

石井金子
698円(08/09 00:45時点)
発売日: 2022/02/20
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP