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英Meatly、細胞性ペットフード量産へ前進|約22億円を調達し、ロンドンに2万L規模施設を計画

出典:Meatly

細胞性ペットフード(培養ペットフード)を開発する英Meatlyは5月7日、シリーズAラウンドで1040万ポンド(約22億円)を調達したと発表した

同社は調達資金で、ロンドンに2万リットル規模のバイオリアクター施設を設置する。これは欧州最大規模の細胞性食品の製造施設となり、2027年の製品発売を見込む。

今回のラウンドには、Oyster Bay Venture CapitalClean Growth FundJamJar Investmentsが新たに参加した。Meatlyの調達総額は1740万ポンド(約37億円)となった。

Meatlyは2024年に、イギリスでペットフード用途の細胞性鶏肉について認可を取得し、2025年2月にはTHE PACKと共同で犬用おやつ「Chick Bites」をPets at Homeの店舗で限定販売した。世界で初めて、細胞性食肉を使用したペットフードが販売された事例となった。

プレスリリースによれば、2024年にはタンパク質を含まない化学組成が明確な培地のコストを1リットルあたり0.22ポンド(約47円)まで下げたほか、昨年にはバイオリアクターのコストを約10分の1に削減したと発表している。

細胞性ペットフードでは、2026年に入って新たな動きも相次いでいる。

オーストラリアのMagic Valleyは、細胞性豚肉を使った犬用おやつブランド「Rogue Pet」を立ち上げ、販売を実現した。米Friends & Family Pet Foodは先月、シンガポールで細胞性ウズラを使用した犬猫向けおやつの販売を開始した。同社製品は6割以上の細胞性ウズラを含み、アジア初の細胞性ペットフードの販売事例となる。

Foovo作成

2025年にはペットフードを含め、6件の細胞性食品が販売できるようになり、5種類の細胞性食品が販売された。

Foovo作成

2025年に継続的な販売が確認できたのはGOOD MeatVowWildtypeに限られ、種や地域で認可事例が広がる一方、商用化の規模はなお限定的だ。

Good Food InstituteGFI)は、細胞性食品企業が運用するバイオリアクターの多くは1,000リットルに満たないと指摘している。Meatlyが計画する2万リットル規模の施設が完成すれば、細胞性ペットフードが限定販売を超え、継続的な供給につながる可能性がある。

 

※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

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