オタフクソースは、米と麹菌を使ったマイコプロテイン使用の家庭向けレトルト食品「比叡のお山」シリーズを発売した。
9月26日から公式オンラインショップで販売しており、同社がマイコプロテインを使用した家庭向け商品を発売するのはこれが初めて。
商品には、スタートアップ企業アグロルーデンスの特許技術を活用し開発された米由来マイコプロテインを「お山ミート」として採用。延暦寺会館が監修し、精進料理の知恵を生かした肉不使用のレトルト食品となる。
展開するのは、カレー、麻婆豆腐、そぼろ味噌、あんかけの4品。4商品のうち、あんかけにはアグロルーデンスが供給するマイコプロテインを使用し、残る3商品には、同社の特許技術を活用してお多福醸造が製造したマイコプロテインを使用している。
マイコプロテインの開発・製造はお多福醸造が担当し、販売はオタフクソースを担う。最終製品の製造は、外部メーカーに委託している。年内には比叡山延暦寺や宿泊施設の延暦寺会館の売店などでも販売する予定だ。
2024年に事業化に向けた協業を開始

出典:オタフクソース
お多福醸造がマイコプロテイン事業に参入したのは2024年6月。
米から抽出されたタンパク質を麹菌で固体発酵させて得られるマイコプロテインの事業化を目指し、アグロルーデンスやGreen Earth Instituteなどと、マイコプロテインの製造開発・販路開拓で契約を締結した。
麹菌など糸状菌を、栄養を含む培地で増殖させると繊維構造のあるバイオマスが生成される。一般にこれがマイコプロテインと呼ばれる。
マイコプロテインは、製造期間が約1週間と短く、低脂肪で高タンパクかつ食物繊維を多く含み、肉らしい繊維状構造を有するなどの利点から、近年では国内でも参入企業が増えており、NoMy Japanや麹ラボなどのスタートアップが市場投入を目指している。
お多福醸造は家庭向け商品の発売に先立ち、昨年には延暦寺会館で開催されたイベントで提供する食事に同社マイコプロテインを使用した。今年夏からは、延暦寺会館の宿泊者向けの食事にも使用している。現在、量産化に向けた開発も進めている。
アグロルーデンス、年産5,000トンのマイコプロテイン生産へ

出典:アグロルーデンス
アグロルーデンスは2021年設立のスタートアップで、米を中心にしたマイコプロテイン事業、バイオエタノール事業、アグリ事業を展開している。
マイコプロテイン事業では、2025年7月に自社ブランド「Haccome」の公式オンラインショップを開設し、全国販売を開始した。
自社商品を展開するとともに、食品企業など他社との共同事業も進めており、お多福醸造との提携もその一つとなる。

出典:アグロルーデンス
同社は第一実業とともに、米由来マイコプロテインやバイオエタノールを併産する技術について、スケールアップの検証も進めている。今年6月には量産化に向けて、栃木県のアグロルーデンス那須工場に大規模技術実証設備を導入し、運用を開始した。
将来的には、年産5,000トンのマイコプロテインと、年間1万~2万キロリットルのバイオエタノールを生産する商用プラントの実現を目指している。
今回の商品化は、アグロルーデンスによる食品企業への技術提供が、家庭向け商品の発売につながった事例として注目される。
※本記事は、プレスリリース①・②をもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:オタフクソース

















































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