代替プロテイン

第8回細胞農業会議が7月10日に東京で開催|細胞性食品の社会実装を多面的に議論

出典:細胞農業会議

2026年7月10日、第8回細胞農業会議が東京で開催される。

今年は「未来の食を現代のビジネスへ」を副題に掲げ、細胞性食品(培養肉)を中心に、スタートアップ、企業、研究者、行政らが集う。研究開発の現在地から社会実装に向けた議論、さらには代替タンパク質全体を視野に入れたエコシステム形成のヒントを探る。

研究開発の側面では、細胞農業分野を牽引するインテグリカルチャー、200リットルの培養実証に成功したオルガノイドファーム、昨年日本に研究拠点を設置したImpacFat、細胞性牛肉の全国展示を進める大阪大学の松崎典弥教授らが登壇。SBIR支援の採択企業やアカデミアからの研究事例も紹介される。

本会議では、こうした研究開発の事例にとどまらず、細胞性食品をめぐる法規制や社会的受容、さらに細胞農業を超えたエコシステムの観点からも議論が展開される。

なかでも注目されるのが、消費者庁の食品衛生基準審議会新開発食品調査部会で進む審議の中心におり、部会長代理を務める国立医薬品食品衛生研究所シニアフェローの北嶋聡氏と、シンガポールで2種の動物種で認可を取得した仏PARIMAの代理人を務める片桐秀樹氏が登壇するセッションだ。制度設計と事業化の双方から、細胞性食品の社会実装を考える機会となりそうだ。

細胞農業会議を統括する日本細胞農業協会理事の岡田健成氏は、「高市政権のもとフードテック全般への期待が高まっていますが、2026年は日本の細胞性食品(培養肉)にとっても極めて重要な一年となるでしょう。安全性評価に関する具体的なガイドラインが見えてきており、規制面で社会実装に向けた大きな一歩を踏み出しつつあります」とFoovoに述べ、本会議が業界全体の潮流と現在地を俯瞰する場になるとの見方を示した。

また、細胞培養用の植物由来成分の技術開発を発表した味の素も登壇する。加えて細胞農業の外側からエコシステム形成と市場接続のヒントを探るセッションには、UnlocXの田中宏隆氏と、昨年酵母由来の代替ミルクを発売したアサヒグループジャパンも登壇予定だ。

国内で細胞性食品の事業化に向けた動きが加速する中、本会議は、研究開発の現状や課題だけでなく、それを社会実装へとつなげるための足掛かりを、法規制・消費者受容・エコシステムの各側面から俯瞰する貴重な機会となるだろう。

会場は東京大学農学部 弥生講堂一条ホール。5月30日までに申し込むと、早割価格が適用される。当日は懇親会も開催される。申込みはこちらから。

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:細胞農業会議

 

関連記事

  1. Doehlerが代替パーム油を生産する英Clean Food G…
  2. 菌類タンパク質の業界団体「菌類タンパク質協会(FPA)」が発足
  3. 米Superbrewed Food、腸内細菌由来タンパク質SB1…
  4. BiomeMega、革新的な細菌由来のオメガ3と持続可能な脂肪酸…
  5. オーストラリアv2foodが約57億円を資金調達、植物性代替肉で…
  6. フランスの培養肉企業Vital Meat、シンガポール当局へ承認…
  7. 韓国のINTAKEが約13億円を調達、精密発酵と海藻由来の代替タ…
  8. ビル・ゲイツも出資|細胞培養により代替母乳の開発を目指すBiom…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

おすすめ記事

植物食品のゲームチェンジ:Motif FoodWorksが植物性の伸びるチーズと霜降り肉技術の使用権を獲得

Motif FoodWorksは植物肉・植物チーズをより本物に近づける技術の独占…

精密発酵でパーム油・ココアバター代替を開発するTerra Oleoが約4.5億円を調達|発酵油脂は化粧品先行が新潮流

出典:Terra Oleoパーム油やココアバターの供給不安と環境負荷を背景に、微生物発酵で代替油…

イスラエル企業Accellta、細胞性乳脂肪で米国市場進出を狙う

出典:Accelltaイスラエルのスタートアップ企業Accellta(アクセルタ)は、幹細胞技術…

イスラエル・イノベーション庁が精密発酵の施設設立へ

イスラエル・イノベーション庁(IIA)は、精密発酵で代替タンパク質を開発するため…

草食動物の腸内細菌で代替タンパク質を開発する米SuperBrewed Food、今年中にビーガンチーズの市販化へ

アメリカ企業SuperBrewed Foodは、今年中に微生物発酵により開発され…

精密発酵企業Formoがバイオテック企業Brain Biotechと提携、アニマルフリーな乳タンパク質の生産を強化

精密発酵によりアニマルフリーな乳タンパク質を開発するFormoは、バイオテクノロ…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

精密発酵・定期動向レポート発売のお知らせ

会員サービスFoovo Deepのご案内

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

最新記事

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP