代替プロテイン

フランスのPARIMA、シンガポールで細胞性アヒルの販売認可を取得、アヒル・鶏の2種で承認

出典:PARIMA

フランスの細胞性食品企業PARIMAは今月15日、シンガポールで細胞性アヒルの販売認可を取得したと発表した。昨年10月の細胞性鶏肉販売認可に続くもので、PARIMAは、アヒルの2種で承認を獲得した初の細胞性食品企業となった。

シンガポールでは、2020年12月に世界で初めて米イート・ジャストが細胞性鶏肉の販売認可を取得し、2024年4月にはオーストラリアのVowが認可取得を発表した。

PARIMAはシンガポールで、ヒト向けの細胞性食品として認可を取得した3社目の企業であり、申請数増加によって審査の遅延が懸念される同市場において、2種の承認を得た初の事例となった。

Foovo作成(2026年4月16日時点の状況)

PARIMAは、細胞性フォアグラを開発するフランスのGourmeyが細胞性鶏肉を手がけるVital Meatを買収し、昨年10月に設立された。工業用バイオリアクターで培養可能な細胞株および食品グレードの培地を使用し、足場を必要としない浮遊培養プロセスを採用している。

シンガポールでは現在、小売店Huber’s Butcheryで米GOOD Meatの細胞性鶏肉を3%含んだ製品が販売されているほか、Vowがシンガポールの17箇所で細胞性ウズラを提供している。

PARIMAはEU、スイス、イギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどで承認申請を実施している。EUではopen EFSA上で申請プロセスはまだ公開されていない。

一方で、イギリスでは規制サンドボックスに選定されており、プレスリリースによると、PARIMAのアヒルと鶏に関する申請書類が現在リスク評価の対象となっており、特に細胞性アヒルの審査が先行しているという。

Foovo作成(2026年4月16日時点の状況)

細胞性アヒルで昨年申請したオーストラリア・ニュージーランドでは、当局発表のスケジュール通りに進めば、今年8月末に承認が見込まれている

PARIMAのCEO(最高経営責任者)Nicolas Morin-Forest氏はプレスリリースで、「期待から実績へと移行するこの業界で、規制当局の承認を繰り返し得ることは、プラットフォームの強さを明確に示す指標となりつつあります。数ヶ月の間に2種の承認を得たことで、当社のプラットフォームとコア技術の潜在的な規模を実証しました」と述べている。

PARIMAのシンガポールでの細胞性鶏肉の販売は、現時点でまだ確認できていない。

Morin-Forest氏は「現在、高品質で安全な製品を十分な量で提供できるよう、商用化に注力しています」と述べ、商用化に向けた次の段階に入っていることに言及した。

 

※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:PARIMA

 

関連記事

  1. インドの代替卵企業Evo Foodsが約8900万円を調達
  2. オランダで精密発酵・バイオマス発酵の承認前試食が可能に|2026…
  3. ベルギー企業Bolder Foodsが菌糸体由来のチーズ試作品を…
  4. フィンランドのEnifer、マイコプロテイン「PEKILO」で米…
  5. ドイツの培養シーフードのBLUU Seafood、歴史ある香辛料…
  6. オランダ企業The Protein Brewery、マイコプロテ…
  7. 【2024年】マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート発売のお…
  8. ShiruがAIプラットフォームで開発した最初の製品「OleoP…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

おすすめ記事

オイシックス・ラ・大地、サステナブル・シーフード発表会・試食会を開催

7日、オイシックス・ラ・大地と同社ファンドのFuture Food Fundが「…

フランス・パリにPazziによるピザロボットレストランがオープン!

フランスを拠点とする食品スタートアップのPazziが、フランス、パリにピザロボッ…

イスラエルのBeliever MeatsがFDAの安全性審査をクリア、販売に向け前進──大型培養肉工場が米国で完成

出典:Believer Meatsイスラエルの培養肉企業Believer Meatsが今月、アメ…

ソーラーフーズがフィンランド薬局年金基金から約13億円を調達

フィンランド企業ソーラーフーズ(Solar Foods)は今月17日、フィンラン…

精密発酵タンパク質、最終製品から「単一原料」の消費者向け販売へ|The EVERY Company卵白タンパク質粉末がB2C販売

出典:Healthier Comforts精密発酵で製造されたタンパク質原料が、新たな形で市場投…

インポッシブルフーズが植物性ソーセージを小売で販売開始

アメリカの代替肉企業インポッシブルフーズが、新たにインポッシブル・ソーセージを小…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

代替カカオレポート販売開始のお知らせ

最新記事

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

Foovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

2025年・培養魚企業レポート販売開始

フードテックを理解するのに役立つ書籍

夢の細胞農業 培養肉を創る

夢の細胞農業 培養肉を創る

羽生雄毅
Amazonの情報を掲載しています
培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

培養肉とは何か? (岩波ブックレット)

竹内 昌治, 日比野 愛子
発売日: 2022/12/06
Amazonの情報を掲載しています
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

田中宏隆, 岡田亜希子, 瀬川明秀
発売日: 2020/07/23
Amazonの情報を掲載しています
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)

アンドレ・アンドニアン, 川西剛史, 山田唯人
発売日: 2020/08/22
Amazonの情報を掲載しています
クリーンミート 培養肉が世界を変える

クリーンミート 培養肉が世界を変える

ポール・シャピロ
発売日: 2020/01/09
Amazonの情報を掲載しています
PAGE TOP