代替プロテイン

米Offbeast、牛肉と植物を50%ずつ配合したホールカット肉を開発|植物肉に加え、ハイブリッド肉へ展開

出典:Offbeast

2026年9月4日更新

米フードテック企業のOffbeast(旧称Mooji Meats)は、牛肉と植物由来原料を50%ずつ組み合わせたホールカット型のハイブリッド肉を開発した。同社の製造プロセスは、既存の食肉加工ラインに組み込めるよう設計されているという。

AgFunderの報道によると、2022年設立の同社は、植物性の代替ステーキから事業を展開してきたが、現在は植物肉で培った構造化技術を食肉へも展開することを目指している。

公式サイトによると、Offbeastは2023年にメリーランド州ボルチモアのレストランで初の植物由来ステーキの試験販売を開始。2024年にはブランド名をOffbeastに改め、アメリカ東海岸のレストランへ拡大した。

2025年にEC販売を開始し、同年夏にはボルチモアに初の自社工場を開設した。これにより1年足らずで10倍の成長を可能にしたという。現在は植物性フィレミニョン(原料は大豆、小麦他)などをD2Cと外食向けに販売している。

出典:Offbeast

今年2月には、グローバル・ブレインが運営する農林中金イノベーション投資事業有限責任組合(NCIF)から出資を受けた。この時の発表によると、ボストン、シカゴ、ロサンゼルスなど全米のレストラン・店舗で植物性ステーキが採用され、再入荷を繰り返しているという。

AgFunderの報道によると、Offbeastは「ひき肉や牛脂など構造化されていない肉を、整列された筋肉のような繊維に変える」技術を開発した。

これはもともと植物性ステーキ用に開発された技術だという。植物由来の結合剤が繊維をつなぎ合わせると同時に増量剤としても機能するため、肉の使用量を減らしながら本物の肉のような食感を維持できるとCEO(最高経営責任者)のInsa Mohr氏は同メディアに回答している。

なお、ハイブリッド肉で狙うのはタイトル下の画像で示したステーキではなく、牛肉の角切り肉(Beef tips)だとしている。

植物肉市場全体は低迷が続くものの、ホールカットに近い形状には成長もみられる。Good Food Institute(GFI)の報告によると、アメリカの植物肉・シーフードは2025年に売上ベースで10%、数量ベースで11%減少した一方、シュレッド(shreds)、塊(chunks)、細切り(strips)は数量ベースで8%増加した。

Redefine Meatの植物性ステーキ/Foovo(佐藤)撮影 2024年10月

代替ステーキを手がけるChunk Foodsも、2025年の売上は前年比2.4倍となり、2026年にはさらに2倍の成長を見込んでいる。

食肉価格の上昇もハイブリッド肉には追い風となり得る。

アメリカ農務省(USDA)によると、2026年7月の牛肉・子牛肉価格は前年同月比9.4%高く、2026年通年では9.8%の上昇が予測されている。牛の供給逼迫を背景に、7月の牛肉生産量も前年から約5%減少し、同時期としては「過去最高水準、あるいはそれを上回る」卸売牛肉価格につながったと報告している。

Offbeastのソリューションは、食肉メーカーに環境面だけでなく、原料コストと収益性でのメリットを提示する可能性がある。AgFunderによると、ボルチモアの施設ではハイブリッド肉の製造技術について、1シフト最大3トン規模で試験済みだという。現在、食肉メーカーへの技術導入を目指しており、流通網を有する大手企業との提携を模索している。

 

※本記事は、海外メディアで報じられた事実を参照しつつ、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

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