アップサイクル

英Adamo Foods、菌糸体ステーキのスケールアップへ|欧州プロジェクトが約18億円の助成金獲得

出典:Adamo Foods

菌糸体由来のホールカット代替肉を開発する英Adamo Foodsは今月、同社が参加するプロジェクト「MycoStructプロジェクト」が約1,000万ユーロ(約18億円)の欧州助成金を受けることを発表した。

MycoStructプロジェクトは、EUのHorizon Europeの枠組みのもと、Circular Bio-based Europe Joint Undertaking(CBE JU)の支援を受けるもので、期間は2026年5月1日から2029年4月30日までの3年間。

同プロジェクトでは、肉のような食感を持つ構造化された菌糸体タンパク質の開発、持続可能なタンパク質生産のスケールアップ、食品・農業副産物を活用する食料システムの支援を目指すとしている。

Adamo Foodsは、Bidfood UK、ビューラー・グループ、NIRAS、デルフト工科大学、Bio Base Europe Pilot Plantなど11のパートナーと連携し、スケールアップを進める予定で、同プロジェクトを通じてパイロットスケールから5,000リットル規模の実証施設へと、生産を10倍に拡大することを計画している。

MycoStructは5月11〜12日、Adamo Foods主催のキックオフミーティングを開催した。会合では、プロジェクトの目的、コンソーシアム構造、今後の計画などが共有され、Adamo Foodsの施設見学と同社の菌糸体由来の代替ステーキの試食も行われた。

出典:Adamo Foods

2021年設立のAdamo Foodsは菌糸体を活用し、バーガーやミンチではなく、ステーキのようなホールカット型代替肉の開発を進めてきた。プロセスでは5種類以下の天然原料を使用する。

創業者兼CEO(最高経営責任者)のPierre Dupuis氏は今年、Foovoによるインタビューで同社技術について、菌糸体を分散した状態で培養するのではなく、液中発酵中に筋肉に似た複雑な3次元構造へ成長させることが可能だと述べた。

Pierre Dupuis氏 出典:Adamo Foods

代替肉市場では、植物由来のバーガーやソーセージが先行してきた。一方で近年は、ホールカット型代替肉の市場投入も進みつつある。

ホールカットの植物性代替肉を開発するイスラエル企業Chunk Foodsの商品は今月、米スーパーマーケットWhole Foodsに導入された。

Redefine Meatの代替ステーキも欧州レストランでの展開に加えて、2025年10月には英小売に導入されるなど、ステーキタイプの代替肉も少しずつ市場に浸透しつつあるが、選択肢はまだ限られている。

その中で、Adamo Foodsは「妥協なき選択肢」として菌糸体由来肉を市場に投入する考えだ。

Dupuis氏は、消費者が求めるのは倫理的な正しさだけではなく、美味しさ、満足感、手頃感であると強調していた。同社のホールカット型代替肉が、代替肉市場に新たな選択肢を提示できるか。今後予定されるイギリスでの試験販売の行方が注目される。

 

※本記事は、リンクトインの投稿をもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

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