3Dプリンター

Steakholder Foods、植物性ステーキなど「Perfecta」5製品を米国小売で販売開始

出典:Steakholder Foods/Perfecta

イスラエルのSteakholder Foodsは9月3日、植物性代替肉ブランド「Perfecta」を米小売で販売開始したと発表した。

アメリカ北東部の店舗で展開し、流通は自然食品・専門食品を扱うKeHE Distributorsが担う。

商品は大豆を用いた霜降りステーキ、フィレミニョン、サーモンパティ、白身魚パティ、小麦と大豆を用いた鶏むね肉の5種類。同ブランドの商品がアメリカの小売店頭に並ぶのは今回が初めて。

Perfectaは、Steakholder Foods独自の製造技術を活用して開発された。同社は今年5月、年内のアメリカ市場投入を発表し、7月には最初の商品がアメリカに到着していた。

出典:Steakholder Foods/Perfecta

Steakholder Foodsは、代替肉や代替魚を生産するための3Dプリンターおよび原料となる複数のプレミックスを開発・販売している。3Dプリンターは、肉用と魚用の2種類を開発し、昨年7月には、同社の3Dプリンター用プレミックスを使用した植物性の「白身魚ケバブ」と「サーモンパティ」が、イスラエルで発売された。

しかし、同社はもともと、MeaTechの社名で培養肉(細胞性食品)の開発から出発した。2023年以降は、規制対応に時間を要する細胞性食品より先に、植物性の代替肉・魚の3Dプリンター事業で収益化を優先する戦略に移行した。

2025年度の年次報告書(Pipeline Application)でも、植物由来原料と牛や魚などの培養細胞を組み合わせたハイブリッド製品を、植物肉プリンター事業の次の目標として位置付けている。8月の資料にも同じ方針が記載されている。

出典:Steakholder Foods/Perfecta

ホールカット型の植物肉では、Chunk Foodsも商用化を進めている。

同社は固体発酵技術を使い、代替ステーキ製品を開発。イスラエルで事業を開始し、現在はニューヨークに拠点を置いている。2024年10月にはアメリカの一部スーパーに導入され、今年6月にはWhole Foodsなど複数のスーパーへと導入が拡大された。

米Offbeastも、2023年にメリーランド州で植物性ステーキの試験販売を始め、2024年にはアメリカ東海岸のレストランへ拡大。2025年にはEC販売を開始し、ボルチモアに自社工場を開設した。今年になってから、牛肉と植物由来原料を50%ずつ組み合わせたホールカット型のハイブリッド肉も開発している。

植物成分ではないアプローチで代替ステーキを開発する企業もある。英Adamo Foodsは菌糸体を用いた代替ステーキを開発しており、イギリスでの上市を目指している。同社は11のパートナーと5,000Lへのスケールアップを目指す「MycoStruct」プロジェクトを進めている。

初期の代替肉ではバーガーやミンチタイプが中心だったが、植物性のホールカットを手がける企業でも、小売やレストランへの展開が進んでいる。Perfectaの小売導入もその一つであり、リピートにつながるか、どこまで市場に定着するかが注目される。

 

※本記事は、プレスリリースをもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。

フードテックの国内外ニュースを週1回まとめてお届けしております。
メールマガジン登録はこちらから

 

 

関連記事

アイキャッチ画像の出典:Steakholder Foods/Perfecta

 

関連記事

  1. フィンランドのSolar Foods、年産6,400トンの第2工…
  2. ヘンプシードとかぼちゃの種から生まれた植物性チーズ: Seedu…
  3. 2025年のフードテックを振り返る:国内の細胞性食品が前進、精密…
  4. Redefine Meatが3Dプリントされた植物ステーキ肉を欧…
  5. ビヨンドミートが代替ミルクにも参入か?ビヨンドミルクの商標を出願…
  6. 杏子の種から植物ミルクを開発するKern Tecが約19億円を調…
  7. オランダ、培養肉の承認前試食の実施を認める 年内に試食会実施へ
  8. マイコプロテインの英ENOUGHが年産1万トンの工場をオランダに…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

おすすめ記事

培養肉企業フューチャーミートが約394億円を調達、生産コストを110gあたり1.7ドルに削減

イスラエルの培養肉企業Future Meat(フューチャーミート)は20日、シリ…

【現地レポ】米GOOD Meatの培養肉実食レビュー@シンガポール(2024年7月)

今年5月、シンガポールの小売店で培養肉の販売が開始された。場所は、チャイ…

Hyper-Robotics、「箱」の中でロボットがピザを作る完全自動化レストランをローンチ

イスラエルで完全自律型のロボットレストランを開発するHyper-Robotics…

NoMy Japan、日本甜菜製糖などから約2億円を調達|てん菜副産物由来のマイコプロテイン技術の商用化を目指す

副産物を活用してマイコプロテインを生産するNoMy Japanは、大手製糖会社の…

細胞農業で脱カカオを進めるフィンランドのチョコレートメーカーFazer

フィンランドのチョコレートメーカーFazerは、持続可能なカカオ生産に向けて細胞…

細胞培養向け試薬を開発する英CellRev、シリーズA調達に至らず事業停止へ

共同創業者・CSOのMartina Miotto氏(出典:Chris Green氏リンクトイン)…

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

Foovoセミナー開催のお知らせ

細胞性食品(細胞培養食品)レポート販売開始

▼聞き流しフードテックニュース▼

 

 

 

最新記事

▼メルマガ登録はこちらから▼

フードテックの海外ニュースを週1回まとめてお届けしております。

 

▶メールマガジン登録はこちらから

精密発酵・定期動向レポート発売のお知らせ

代替カカオレポート・好評販売中

【FoovoBridge】日本のフードテックニュースを海外へ発信する英語サイト

会員サービスFoovo Deepのご案内

Foovoの記事作成方針に関しまして

Foovoセミナー(年3回開催)↓

精密発酵レポート・好評販売中

マイコプロテイン・菌糸体タンパク質レポート好評販売中

PAGE TOP