出典:Formo
ドイツのフードテック企業Formoが、精密発酵で生産するαS1-カゼインの商用化に向け、スケールアップを進めている。
AgFunder News(AFN)の報道によると、Formoは現在、フランクフルトの自社拠点で開発からパイロットスケールまでを行う一方、CMO(製造受託企業)と連携して、顧客の需要に応じたスケールアップを進めている。2027年には、CMOを活用して月数トン規模まで生産量を拡大する計画だという。
将来的には一貫生産を行う可能性もあるが、そのためには投資家がリスク低減を確認できる数百トン規模の販売実績が必要だとAFNに述べている。
Formoは遺伝子組換え大腸菌を用いてαS1-カゼインを開発。2025年にアメリカでGRAS自己認証を完了し、今年6月には、2024年から研究提携するベルギーのThose Vegan Cowboysと共同でFDAにGRAS通知を提出した。
アメリカには子会社Formo Foodsを設立し、Rx Food Ingredientsを販売・市場開拓パートナーに起用している。

出典:Formo
Formoは大腸菌について、増殖が速く、生産性が高いことを利点として挙げる。同社はプロバイオティクス大腸菌株を使用しており、菌体からのカゼインの抽出・精製についても、簡便でコスト効率の高い下流工程を確立したとAFNに述べている。
2019年設立のFormoは、欧州では麹由来タンパク質を使った製品を展開しながら、精密発酵カゼインの開発を進めてきた。2024年にドイツ・オーストリアの小売で、麹由来タンパク質を使った代替チーズ製品を発売したが、その後、2025年には同ブランドの展開を終え、B2B事業にシフトした。
精密発酵カゼインをめぐっては、商用化に近づく企業が増えている。
Formoのほか、米New Culture、オーストラリアのEden Brew、カナダAuX LabsなどがアメリカでGRAS自己認証に到達している。
New Cultureは2024年に世界初としてGRAS自己認証を発表し、Eden Brewもβ-カゼインでGRAS自己認証を完了した。
フランスのStanding Ovationは、乳業の副産物である酸性乳清を原料にカゼインを生産する技術を開発し、トン単位での生産を実現しているとCEOのYvan Chardonnens氏は今年Foovoに述べた。Eden Brewも当初のB2C向け代替乳製品の構想から、カゼインの機能性を生かしたB2B原料へ戦略を転換した。
公開情報では、精密発酵カゼインを使用した食品の販売事例はまだ確認されていないが、GRAS自己認証を完了する事例だけでなく、FormoやStanding Ovationのように生産体制を拡大する動きも確認される。
※本記事は、AFNで報じられた事実を参照しつつ、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:Formo















































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