出典:Verley
フランスの精密発酵スタートアップVerley(旧称Bon Vivant)が、精密発酵で開発するβ-ラクトグロブリンの量産に向け、スケールアップを進めている。同社CEO(最高経営責任者)のStéphane Mac Millan氏が、AgFunderNews(AFN)のインタビューで明らかにした。
同社は受託製造企業の設備を活用して20万L規模へのスケールアップを進めており、2027年の商用販売を目指すとしている。
Verleyは遺伝子組換え微生物を用いて特定成分を開発する精密発酵技術により、ホエイタンパク質の一種であるβ-ラクトグロブリンを開発している。精密発酵と機能化を組み合わせることで、従来の乳タンパク質を補完する機能性を持ったホエイタンパク質を開発しているのが特徴だ。
同社の原料ブランド「FermWhey」は、溶解性や耐熱性、耐酸性、ゲル化特性など、機能性に応じた原料ラインナップを展開。ミルク・ヨーグルト飲料やプロテインドリンク、プロテインバー、ヨーグルト、チーズ、代替食事など、用途に応じた素材を展開している。
AFNの報道によると現在、発酵工程における生産濃度、収率、生産性は目標とする水準に達しているといい、注力しているのは精製を行う下流工程だという。発酵液から目的のタンパク質を取り出す過程で生じるロスを減らし、回収率を高めることに取り組んでいる。
また、Mac Millan氏は、精密発酵企業が資金調達を行うには、市場の需要や顧客からの評価に加え、同じ品質で大量生産を繰り返せることを示す必要があるとAFNに指摘している。
各地で進むスケールアップ、工場建設には資金面の壁

出典:Verley
精密発酵食品の分野ではスケールアップが進む。
ヒトラクトフェリンなどを開発するポルトガルのPFx Biotechは今月、東京で開催された食品開発展で、スケールアップを進めていることを報告した。
国内ではSpiberが今月、精密発酵の受託事業「SPIBER BIOFOUNDRY」の開始を発表。タイに構築した10万L超の商用設備を活用し、菌株開発からプロセス開発、商用生産まで支援する。食品素材も受託対象に含まれる。
フランスでは先月、ダノンやミシュランなどが参画する「Biotech Open Platform」が開設した。最大1万5,000Lの発酵ラインを備え、研究室から商用化までのギャップを埋めることを目指す。
卵白タンパク質を開発するThe EVERY Companyは今年7月、商用生産に向けてADMと提携。来年より、ADM工場でEVERYの精密発酵卵白タンパク質の商用生産が開始される予定だ。
一方、大型工場の建設が停滞する事例もある。
アメリカのLiberation Bioindustriesは、インディアナ州で建設を進める総容量60万Lの精密発酵工場で、完成に必要な資金が約2,500万ドル(約39億円)不足していることが明らかになり、2026年内の工場完成は難しくなった。これまでに1億2,500万ドル(約195億円)を投じているが、追加資金の確保が課題となっている。
※本記事は、AFNで報じられた事実を参照しつつ、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:Verley
















































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