出典:Perfat Technologies
代替脂肪を開発するフィンランドのPerfat Technologiesは先月、同社初の商用製品「Perfat Soft」を発表した。独自のオレオゲル技術で、不飽和脂肪酸を多く含む植物油脂を、食品製造に必要な機能性を備えた固体・半固体状の油脂に変換する。
今月には、イタリアの特殊化学品・食品原料商社Eigenmann & Veronelliと、イタリアおよびトルコを対象とする販売契約を締結した。両国のベーカリーや冷凍デザートメーカーに向け、バターやパーム油の代替原料として供給する。
菜種油やヒマワリ油などの植物油脂は、健康に良いとされる不飽和脂肪酸を多く含む一方、融点が低く、構造化しにくい。同社によれば、こうした機能面の制約から食品生産での使用が限定されてきた。

出典:Perfat Technologies
Perfat Technologiesは材料物理学を活用し、植物油脂に飽和脂肪酸と同等の機能性を持たせ、健康と実用性のトレードオフを克服した。Perfat Softは、オレオゲル技術を用いて、植物油脂を固体/半固体状に変換した構造化油脂となる。
オレオゲルとは、植物油脂を食品グレードのゲル化剤が作る網目構造に閉じ込めることで、半固体または固体状にしたものを言う。ゼリーや寒天などの水を油に置き換えたようなイメージだ。
植物油脂を固体・半固体状にすることで、融解挙動の制御、食感やクリーミーさの向上、製品の安定性向上などの利点をもたらすという。同社公表値によると、Perfat Softの飽和脂肪酸は100g当たり11.7gで、バターの51.4gと比べて約77%少ない。飽和脂肪酸を最大80%、カロリーを約30%抑える一方、食物繊維を約30%含むことも特徴だ。

出典:Perfat Technologies
Green Queenの報道によると、Perfat Softでは植物油脂として高オレイン酸ヒマワリ油を使用している。
共同創業者兼CEO(最高経営責任者)のJyrki Lee-Korhonen氏は以前、Foovoのインタビューで、使用する植物油脂は、菜種油やヒマワリ油、オリーブオイルなど希望に応じて選ぶことができると述べた。
公式サイトによると、同社製品はEU・アメリカで新規食品などに該当しないため、市場投入までの時間を短縮できる。そのため、アメリカで議論されているGRAS自己認証の見直しなど、規制変更の影響を受けにくい。

出典:Perfat Technologies Linkedin
オレオゲル技術を用いた脂肪原料では、商用供給された食用原料はまだ限られる。先行例には、米Shiruが2023年に商用化した「OleoPro」がある。同社は当初、オレオゲルに言及していなかったが、2025年4月の商用生産開始に際し、オレオゲル技術だと言及した。
Perfat Technologiesは、自社初の商用製品の発表に続いて、原料商社との販売契約に達し、市場投入を目指す段階へと移った。バターやパーム油の代替原料として、食品企業による採用がどこまで広がるかが注目される。
※本記事は、リンクトインの投稿①・②をもとに、Foovoの調査に基づいて独自に執筆したものです。出典が必要な情報については、記事内の該当部分にリンクを付与しています。
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アイキャッチ画像の出典:Perfat Technologies













































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